防災でカッコいいパパになろう!第1回「ピクニックを”避難訓練”にしよう!!」

はじめに
『防災でカッコいいパパになろう!』シリーズでは、自然災害などから家族を守りたい!というパパさん(ママさんもぜひ)向けの防災ポイントを幼児子育て現役中の筆者がご紹介していきます。ご意見やご要望、ご質問がありましたらお問い合わせフォーム からお気軽にお知らせください。

経緯と御礼
2017年11月、PtoC「パパ未来会議」というパパさんによるコミュニティの方にお声がけいただき、代々木公園での家族ピクニックに参加させていただきました。その時のキーワードが「防災でカッコいいパパになろう!」というもので、とても共感できました。参加されたパパ・ママさんからいろいろご質問をいただき、筆者が知っていること、経験してきたこと、子育てしながら取り組んでいることなどが、他のパパ・ママさんや子どもたちに役立つかもしれないと感じました。このようなきっかけをいただきましたPtoCの皆さま、ご家族さまにこの場を借りて御礼申し上げます。

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(参加者の皆さまと記念撮影)

今回の防災パパ・ワンポイントアドバイス

さて、第1回の防災ポイントは…

『家族でピクニックにひと工夫して、避難訓練にしちゃおう!』

です。どんなことを知っておけば、また意識すれば「避難訓練」になるのかご紹介します。なお本記事ではピクニックに行く先を「自宅に近い公園や緑地」と想定しています。

公園・緑地は家族の命を守る「避難場所」です

いわゆる「公園(緑地)」は公共スペースとして景観維持や緑化、生態系保護など様々な役割を担っていますが、近年特に注目されているのが「防火・防災」の役割です。いちばん分かりやすいのが「(多くの)公園は避難場所に指定されている」ということです。「避難場所」というのは「地震による火災などから、身を守るために逃げる場所」のことです。多くの場合は公園や大学など広いスペースが都道府県や市区町村により指定されています。

つまり、家族で近くの公園に行くということは「地震や火災で自宅や隣近所が危険になったとき、命を守れる安全な場所に行く」ということなのです。いざという時にどこへ逃げればいいのか知っておくためにも、ぜひお近くの公園や緑地に家族みんなで遊びに行ってみてください。

下記のサイトでは都内の避難所や避難場所、給水拠点などを検索できます。

☑ 「避難所と避難場所のちがい」

言葉として似ている「避難所」というのは「家屋被害を受けたり、受ける可能性がある方が一定期間避難生活をする場所」のことで、多くの場合は小中学校が市区町村により指定されています。ここで気をつけていただきたいのは避難所=安全とは限らないということです。特に首都圏では小中学校周辺に家屋が密集している場合があり、火災の条件(発生場所、風向きなど)によっては避難所が火に囲まれてしまう、煙が流れてくるということも想定されます。

避難場所はあくまで一時的に身を守るための場所なので備蓄食料や水の備えなどはありません(避難所にはあります)。つまり、公園・緑地に行っても原則として非常食や水はもらえないと思ってください。だからこそ「ピクニック」を避難訓練に見立てて、お弁当(非常食)や水・ジュース(非常飲料水)、お出かけセット(非常持出袋)を持っていく経験が重要なんですね。

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(公園は基本的に安全ですが、台風や雷雨時は倒木・落枝・落雷の可能性があるので注意)

参考までに公園の管理者は都道府県、市区町村、その代行者である指定管理者になります。その辺も知っておくと役立つことはあるのですが、追々。

非常食やレトルトを使えばプチ避難体験ができる!

ご家庭にある非常食やレトルト食品、棚の奥にしまいっぱなしで期限が切れてたりしませんか。わが家でも時々「発掘」されることがあります。僕は最悪、相当期限が過ぎていても大丈夫ですが、妻や子どもには安全なものを食べて欲しいです。普段から使い慣れない、食べ慣れないものは子どもが嫌がったり、いざ食べたら不味かったり、包装が開けにくい、食べにくいなどいろいろトラブルがあるかもしれません。

そこで、ピクニックのお供に非常食やレトルト食品を使って試しに食べてみましょう!もちろん、パパママお手製のおにぎりいやサンドイッチなどのお弁当も子どもにとっては大切な思い出なので、年1回か2回で構いません。子どもが食べやすい(食べさせてあげやすい)非常食や常温保存のお茶やジュース、ロングライフ牛乳などは大事ですね。

実際に避難場所になる公園に行く。公園で非常食を家族で食べてみる。立派な防災訓練・避難体験です。

☑  「ローリングストック」の気楽な考え方

ピクニックで非常食を消費したら補充しておきますが、毎回全部使い切れるわけではありません。そこでよく言われる「ローリングストック」です。

生活用品や非常食、レトルト食品を少し多めに買っておき、使った分を補充しようという考え方です。ただ、僕自身もそうですが「…これはいざという時に大事だから使うのもったいないな」、「今あるんだから別に買う必要ないな」という気持ちになります。だから期限切れでもいいから置いといちゃったりするんですよね。そもそも消費しないので「ローリング」しようがない。

そんな僕のオススメは「とりあえず(家計に影響がない範囲で)定期的に新しい非常食等を買っちゃう!」ことです。すると何が起きるか。買ったらどこかにしまっておく必要があります。ただ、しまうべき場所には古いものがある。他に置く場所がない!もう古いものを使うか捨てるしかない。捨てるくらいなら食べよう、使おう。となります。

いわば「強制ローリングストック」です。ただ、気をつけなければいけないのはその仕事、整理整頓や入れ替えをパパが率先して行うことです。「カッコいいパパ」になるためにもここはひとつ、家族のための頑張りどころです。

子連れお出かけセットは、パパママ必須の「非常持出品」!

小さな子供連れには欠かせない「お出かけセット」ありますよね。おむつ、お着替え、ウェットティッシュ(普通・除菌)、ビニール袋、タオル、お菓子、お茶やジュースなどなど。これはそのまま子供用の非常持ち出しセットになります。わが家では、小さなカバンに常にセットしてあります。子どもが発熱して、急に通院しなければいけない時などにも役立ちます。さすがに医療証や母子手帳、おくすり手帳まで入れてはおけませんが、どこにあるかはちゃんと共有し、いざという時も持ち出せるようにしておきます。

例えば自宅で火事が起きた時など、本当に緊急時は自分や妻は何とかできるとしても、子どもたちはそうはいかない。彼、彼女たちに合わせたものが必要。だからこそ、緊急時はまず妻と子どもを避難させ、お出かけセットだけでも持ち出せれば、まずは1晩くらい乗り越えられます。

僕自身のパパとしての「お出かけセット(?)」は下記写真のように必要なものを厳選してまとめています。被災地に支援に入る際にも持っていくセットです。中身についてはまた別記事でご紹介しますね。

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☑  家族の備えは家族で決める!必要に応じてパパもリーダーシップを

備えの一般的なチェックリストは下記のリンクをご参照ください。多言語化されているので、外国のお知り合いの方にもぜひ。いちばん整理されていて分かりやすいリストだと思います。ただ、これを全部用意すればいいという意味ではありません。リストをヒントにしながら奥さま、小学生以上ならお子様も交えて「わが家では○○だから、■■を用意しよう!」と話し合ってみてください。

災害時には判断に迷うこと、家族の中で意見が分かれてしまうこともたくさん出てきます。パパが率先して話題提供して、家族と話し合って何かを決めるという過程もとても大切です。

まとめ

『家族でピクニックが防災訓練になる!』ということで、避難場所となる公園のこと、非常食を普段から食べ慣れること、お出かけセットのことを中心にご紹介しました。今回、参加させていただいた防災ピクニックでは、参加者の方々からいろいろなご質問も受けました。大事なポイントもたくさんあるのですが、少しずつご紹介していく予定です。第2回以降では「災害時のトイレってどうなるの?」や「集合住宅は地震が起きても安全なの?」、「避難所ってどんな感じ?」といったことに、パパ目線でお伝えしていきます。

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