災害ボランティアセンター市民スタッフ養成講座でニーズ収集特化の図上演習|東京都

都内の社会福祉協議会(社協)主催の『災害ボランティアセンター市民スタッフ養成講座』第3回を担当させていただきました。

テーマは『災害ボランティアセンター設置・運営シミュレーション』でしたが、事前に主催社協ご担当者様から「今回の台風被害でも、ニーズが集まりにくいという課題があったので、効果的なニーズ収集について学べる機会にしたい」というご要望がありました。

このため、約2時間半の内容全てを「ニーズ収集」に焦点を充てた図上訓練を行いました。図上訓練で協議・決定、確認した項目は以下のとおりです。

  • 責任者(班長、副班長)の選任 ※ローテーション含む
  • 常勤/社協職員スタッフの選任
  • 主な作業場所(本部・サテライト)の確保
  • 必要な資機材、車両、文具、書類等の確保
  • 基本方針の確認、共有(例:状況に応じた受付、収集、告知の方法など)
  • ボランティアスタッフの募集 ※必要に応じて
  • 各日のスタッフミーティング、活動内容の確認、共有
  • ニーズ収集活動の実施
  • 収集したニーズの整理(対応の可否、優先順位等)
  • 現場確認と、ニーズ対応に必要な書類、資機材の確保

時間の都合上、一部省略した項目もありますが、ほとんどの項目を参加者の方々で協議しながら確認していきました。最後は「ニーズ班」として「マッチング班」に各種様式を引き継ぐところまで作業をしていただきました。

【POINT!!】ニーズ収集と引き継ぎのバランス

今回の研修目的は「効果的なニーズの収集」に関することでしたが、ニーズを効果的に収集するためには、スタッフ個人のスキル(傾聴など)が求められる一方で、組織的な仕組みづくりも必要になります。

困りごとや相談ができる「受け皿」をどのように作るか、受け皿の担い手はどう対応するか…本演習では、あまりクローズアップされない地味な作業、でも現場では欠かすことのできない作業を体験していただきました。

最後にマッチング班への引き継ぎを体験していただいたことにも意味があります。ニーズ収集がスムーズで「たくさん集まった」としても、ニーズの整理や引き継ぎがうまくいかないと、実際にボランティアが現場で活動することができなかったり、時間がかかったりしてしまいます。

まとめでもお話しましたが「ニーズを集める」のは手段であって目的ではなく、目的である様々な課題の解決にはマッチング班との連携が重要になります。

Untitled

( ニーズ収集に必要な資機材、文具、地図、様式等を集める)

演習を通じて具体的な課題を整理していくことが、いざ災害時にスムーズに活動できる下地になればと願っています。

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